ハンちゃん「新作を出しているのに、なかなか売上が伸びない」
そう感じると、色違い、形違い、季節商品を次々に増やしたくなることがあります。商品数が増えれば、選んでくれる人も増えるように思えるからです。
ただ、今ある商品のどこが見られ、何が購入理由になっているのか分からないまま新作を増やすと、売り場も制作時間も複雑になります。
この記事では、ハンドメイド商品を増やす前に確認したい3つのことと、新作を作るなら何を検証する商品なのかを決める手順を解説します。
- 商品数を増やす前に見るべき反応
- お客様が選んだ理由を言葉にする質問
- 見た目や素材以外の「見えない価値」の整え方
- 新作を作る前に決めたい検証テーマ
- 7日間で小さく見直す手順
商品数が多いほど、選びやすいとは限らない


商品が少なすぎると選択肢が足りません。一方で、色や形が増えすぎると「どれが自分に合うのか分からない」という状態になることがあります。
特にオンラインでは、商品を手に取って比べられません。写真、商品名、説明文を見ながら、自分が使う場面を想像できなければ、候補が多くても購入には進みにくくなります。
Vol.7「『好き』を本業に変えるためのステップとマインド」でも、売れている商品を把握し、反応を見ながら派生商品や訴求を考える流れが扱われています。最初から商品数を増やすのではなく、現在地を見て次の行動を決める考え方です。
商品設計と販売の全体像から見直したい場合は、ハンドメイド販売の基本も参考にしてください。



とも先生:新作を増やす前に、今ある商品のどこで反応が生まれているのかを一度見てみましょう!
商品を増やす前に確認したい3つのこと
ここでは、商品の種類を増やす前に確認したい3つのことを解説します。
1. 今ある商品のどこに反応があるか
まず、直近の販売や投稿から、今ある商品の反応を分けて見ます。売れたかどうかだけではなく、商品ページの閲覧、保存やお気に入り、質問や問い合わせ、注文数、購入後の感想や再購入を記録します。
閲覧は多いのに注文が少ない商品は、需要がないと決めつける前に、写真、サイズ、素材、送料、使う場面の説明を確認できます。閲覧は少なくても質問が多い商品なら、見つけてもらう導線を整えることが先かもしれません。
- 商品ページの閲覧数
- 保存・お気に入りの反応
- 質問・問い合わせの内容
- 注文数と購入率
- 購入後の感想・再購入
Vol.7でも、月商や注文件数だけでなく、客単価、購入率、アクセス数などを分けて現在地を見る考え方が紹介されています。数字は他の作家さんと比べるためではなく、前回の自分と比べるために使います。
2. お客様が何を理由に選んだか
作り手が考える商品の魅力と、お客様が購入を決めた理由は同じとは限りません。「デザインが気に入った」と思っていた商品が、実際には「仕事の日にも使いやすい」「軽くて長時間つけられそう」「プレゼントに選びやすい」という理由で購入されていることがあります。
商品を増やす前に、今ある商品を一つ選び、次の5つを確認してみましょう。
- 誰が使う商品か
- いつ、どこで使う商品か
- 何が便利、またはうれしい商品か
- 似た商品と比べて、どこが選びやすいか
- 作り手が残したい世界観は何か
「シンプルなアクセサリー」ではなく、「仕事の服にも合わせやすく、毎朝迷わず身につけられるアクセサリー」と考えると、写真、商品名、説明文、次に作る形の判断が具体的になります。
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3. 商品以外の価値が伝わっているか
ハンドメイドでは、見た目や素材が似ることがあります。似た商品が出た時に、形だけで比べると価格競争になりやすくなります。そこで、商品そのもの以外に、お客様が受け取っている価値を見直します。
- 商品に込めた考えを、分かる言葉で説明する
- 写真の色、背景、着用イメージをそろえる
- 梱包や台紙まで、購入後の体験を整える
- 制作背景や使う場面を発信する
- 購入後の案内やメンテナンス情報を渡す
- お客様とのやり取りを次の商品づくりに生かす
お客様が実際に受け取れる説明、写真、対応を積み重ねることが大切です。世界観を守ることと、需要に合わせることは両立できます。大切にしたい色や素材、作り手の姿勢は残しながら、使う場面、サイズ、商品名、写真、販売場所など、入口を調整していきます。
好きな世界観と需要の重なりを考える原則は、好きと需要の重ね方の記事で詳しく整理しています。



選ばれる理由は、強い言葉を足すことではなく、お客様が実際に受け取れる価値を整えることです。
新作を作るなら、最初に役割を一つ決める
「何となく新しいものを作る」状態を避けるために、その新作で何を確かめたいのかを一つ決めます。
人気商品の理由を深める新作
すでに反応のある商品について、色違い、サイズ違い、素材違い、使用場面違いを試します。人気商品をそのまま増やすのではなく、何が選ばれているのかを一つずつ確かめます。
今まで届かなかった場面に合わせる新作
「仕事の日には使いにくい」「贈り物として選びにくい」などの声がある場合、使う場面を変えるために新作を作ります。用途が変われば、写真や説明の作り方も変わります。
選ばれる理由を伝えるための新作
世界観や素材へのこだわりが伝わりにくい場合、商品の特徴が見えやすい形を試すこともあります。ただし、作る前に「何を分かってもらいたい商品か」を決めておきます。
価格設定を見直したい場合は、以下の記事も参考にしてください。購入後の案内や関係性まで整えたい場合は、リピーターを増やす仕組みも確認しておきましょう。
>>ハンドメイドの価格設定はどう決める?原価・利益・続けられる値段の考え方
7日間で一商品を小さく見直す手順
いきなり大量の新作を作るのではなく、まず一商品で試します。
1〜3日目:商品と反応を確認する
- 1日目:直近で売れた商品、閲覧が多かった商品、質問が多かった商品から一つ選ぶ
- 2日目:自分が好きな点と、お客様にとっての利点をそれぞれ3つ書く
- 3日目:サイズ、素材、使う場面、送料、発送時期など購入前の不安を確認する
4〜7日目:一つだけ変えて判断する
- 4日目:商品名、写真、説明文、価格、販売場所のうち変更を一つに絞る
- 5日目:販売ページやInstagramなど、関係する一つの場所へ反映する
- 6日目:閲覧、保存、質問、リンククリック、注文の変化を記録する
- 7日目:今ある商品を伝え直すか、新作で別の場面を試すか決める
- 今ある商品の反応を一つ説明できる
- 新作で変えたい要素が一つに絞れている
- 誰のどんな場面に届くか決まっている
- 制作、撮影、説明、在庫管理の時間を確保できる
- 売れなかった場合に何を学ぶか決めている
よくある質問
ここでは、ハンドメイド商品の種類を増やす前のよくある質問について解説します。
商品数が少ない場合は、すぐに増やした方がよいですか?
必要な場合は増やします。ただし、色の選択肢を増やすのか、使う場面を広げるのか、価格帯を調整するのか、目的を決めてください。
売れた商品を増やせば、さらに売れますか?
同じ結果になるとは限りません。売れた理由がデザインなのか、時期なのか、販売場所なのか、購入者の用途なのかを確認し、派生させる範囲を小さく試してください。
他の作家さんに似た商品がある場合、作るのをやめるべきですか?
似ていることだけで判断する必要はありません。使う場面の提案、写真、説明、梱包、購入後の案内など、自分が届けられる価値を整理します。言えることと言えないことを分け、強い保証表現で差別化しないことも大切です。
まとめ|新作は、選ばれる理由を確かめるために作る
ハンドメイド商品を増やすこと自体が悪いわけではありません。ただ、理由が分からないまま増やすと、売り場も制作時間も複雑になります。
- 今ある商品の閲覧、質問、注文、購入後の反応を分けて見る
- お客様が何を理由に選んだのかを確認する
- 言葉、写真、梱包、購入後の対応も価値として整える
- 新作を作るなら、検証する役割を一つ決める
- 変更は一度に一つにして、反応を記録する
まずは、今いちばん反応のある商品を一つ選び、「誰が、いつ、何を理由に選ぶのか」を一文にしてみてください。その一文が、新作を作るか、今ある商品を伝え直すかを決める材料になります。
有料授業で深く学ぶと良いおすすめテーマ
この記事では、商品を増やす前に、今ある商品の反応と選ばれる理由を整理する入口を扱いました。自分の価値観や届けたい相手を言葉にし、ブランド全体の世界観として商品・写真・発信へ落とし込みたい方は、より具体的な設計が必要になります。
Vol.2では、価値観や届けたい相手を整理し、選ばれる世界観へつなげるブランディング設計を扱っています。無料記事の考え方を自分の商品に当てはめ、ブランドの軸まで深めたい方は講座内容を確認してください。
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