ハンドメイド作品を販売するうえで、ショップカードは重要なツールの一つです。単なる連絡先を渡す以上の役割を持ち、あなたのブランドを印象付け、顧客とのつながりを深めることができます。
- ショップカードのメリット・デメリット
- 効果的なデザインの作り方
- ショップカードに記載すべき情報
ハンドメイド作家としてショップカードを最大限に活用するためのノウハウを解説します。
あわせて、販売機会を広げるためにはキャッシュレス決済の導入も有効です。以下の記事では、ハンドメイドイベントや対面販売でも活躍する「Square(スクエア)」の特徴や導入手順について、初心者にもわかりやすく解説しています。
>>Square(スクエア)決済はハンドメイド作家におすすめ!使い方と導入手順まとめ

記事の最後に、作るか迷われている方向けに、おすすめのデザイナーさんを紹介しています
ショップカードは必要!作るメリット・デメリット
ショップカードはあったほうが良いです。ここでは、ショップカードがあることでのメリット・デメリットを解説します。
ショップカードのメリット:顧客とのつながりを深める
ショップカードは、ハンドメイド作品の魅力を伝えるだけでなく、お客様とのつながりを築きます。ショップカードを通してあなたの世界観に共感することで、単なる購入者からファンへと変わる可能性があります。
イベントでのショップカードの配布は、あなたのブランドを記憶してもらうための効果的な方法です。イベントに出たら、積極的にお客様に話しかけてショップカードを渡しましょう。



ふと立ち寄ってくれた方が、より興味を持ってくれる可能性があります。
ショップカードをきっかけに、お客様があなたのSNSをフォローしたり、話のきっかけになったりもします。妥協したくないポイントです。
ショップカードのデメリット:コストと管理の課題
ショップカード作成では、コスト面がネックです。デザイン制作費や印刷費、場合によってはデザイナーへの依頼費用などが発生します。
特に、高品質な紙や特殊な加工を施したショップカードの場合は、それ相応の費用がかかることを覚悟しましょう。ショップカードの在庫管理は、意外と手間がかかる作業です。イベント出展時やオンラインショップでの発送時に、必要な枚数を把握し、常にこまめな補充が必要です。
ショップカードの効果を高めるための3つの工夫
ショップカードの効果を高めるための工夫は以下の3つです。
- 世界観に合わせたデザインで印象アップ
- SNSやショップへの動線をつくる
- メッセージやストーリーを添えて感情に残す
これからショップカードを作る方、作り方に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
世界観に合わせたデザインで印象アップ
ショップカードは「見た瞬間の印象」がとても大切です。作品とカードのデザインがバラバラだと、ブランドとしての統一感が伝わりません。
ナチュラルな布小物を作っているなら、温かみのあるクラフト紙風デザインがよく合います。キラキラしたアクセサリーなら光沢感のある紙や華やかな色使いが合います。
ブランドカラーやロゴを織り交ぜると、記憶に残るカードになります。デザインに迷ったら、Instagramの投稿と雰囲気をそろえるのも一つの方法です。
SNSやショップへの動線をつくる
せっかく素敵なショップカードを渡しても「その先」がわからないと意味がありません。QRコードを入れて、SNSやWebショップへの動線を明確にしましょう。 「このカードからSNSを見てください」と自然に誘導する言葉も有効です。
- 「新作はInstagramで随時紹介中です」
- 「作品の裏話や制作の様子はSNSで公開しています」
見た人が迷わず次の行動に移れるように意識することが大切です。



URLよりもQRコードを入れるようにしましょう!
QRコードの作り方がわからない方は、以下のサイトで無料で作れるので活用してみてください。
>>QRコード作成サイト
メッセージやストーリーを添えて感情に残す
ブランドの想いや、ものづくりの姿勢を一言でも書くと、見る人にストーリーが伝わります。メッセージのイメージは以下のとおりです。
- 「暮らしにそっと寄り添う布小物を、ひと針ひと針心を込めて」
- 「毎日がちょっと嬉しくなるアクセサリー」
こうした一言があるだけで、ただのカードから想いが伝わるメッセージになります。ファンになってもらうには、感情のつながりが欠かせません。



ちょっとした嬉しいがリピートにつながります!
効果的なショップカードを作る4つの方法
効果的なショップカードを作るために必要な、以下の4つを解説します。
- ショップカードに記載すべきチェックリスト
- Canvaの活用



デザインは、ターゲット層に合わせて調整することが重要!
ショップカードに必要事項を記載する
ショップカードに記載すべきチェックリストを以下の表にまとめました。
項目 | 理由 |
---|---|
作家名・ブランド名 | 誰が作ったか伝える |
想い | 込められた想いが伝わる |
SNSのQRコード | フォローにつながる |
オンラインショップQRコード | 商品購入への導線になる |
ロゴ | 視覚的に記憶に残りやすい |
チェックリストを使えば、見た人がすぐ行動できるカードに仕上がります。ショップカードに記載する情報は、見やすく、わかりやすい配置が重要です。文字の大きさやフォント、行間などを調整し、顧客が一目で必要な情報を見つけられるように工夫しましょう。



大切なのは情報の優先順位を決め、重要な情報を目立たせること
Canvaを活用する
Canvaは、デザイン初心者でも簡単にプロ並みのショップカードを作成できるツールです。豊富なテンプレートが用意されており、ドラッグ&ドロップの簡単な操作で、オリジナルデザインを作成できます。
特別なデザインスキルがなくても、おしゃれなショップカードを作成できるのが魅力です。数多くのフォントやイラスト、写真素材を自由に組み合わせて、自分のブランドに合うショップカードを作成できます。
Canvaは無料でも利用できますが、より洗練されたデザインにしたい方は、有料プランで利用しましょう。



まずは無料プランで!必要に応じてアップグレードを検討するのがおすすめ
クラウドソーシングサイトで依頼する
「コストは抑えたいけど、自分でデザインするのは不安…」そんな方には、クラウドソーシングサイトでの依頼がぴったりです。中でもおすすめは、ココナラです。
自分の予算や希望に合ったクリエイターを選べて、チャットでのやり取りもスムーズです。費用相場は以下のとおりです。
- ショップカードのデザインのみ:2,000〜8,000円程度
- 簡単なテンプレート作成:1,000円前後で受け付けている出品者も
「ナチュラルな雰囲気で」「アクセサリー向けに」など、雰囲気を伝えるだけで提案を出してくれるクリエイターも多くいます。まずは依頼内容に近い出品を探すだけでも、イメージが膨らみます。
「理想のショップカード、プロに頼んでみたいけど不安…」という方は、ココナラで探してみましょう。予算や雰囲気、納期など、あなたにぴったりの人がきっと見つかります。


プロのデザイナーに依頼する
ショップカードにもっとこだわりたいと感じたら、プロのデザイナーに依頼するのも一つの方法です。特にブランドの世界観を大切にしたい方にはおすすめします。
ヒアリングを通して、自分でも気づいていない魅力やコンセプトを整理し、デザインに反映してもらえます。作品とカードがつながることで、見る人に「想いが伝わる」ショップカードになります。
費用の相場は以下のとおりです。
- 名刺・ショップカードデザイン:8,000〜20,000円前後
- ブランド全体のロゴ+カード制作:25,000〜50,000円以上
私たちのアクセサリーブランドをブランディングしてくださったのは、デザイナーの「ちさと」さん。私たちのアクセサリーの想いを形にしてくれました。



自分が作りたいブランドイメージに合うデザイナーさんにお願いしましょう。
「自分のブランドを“見える形”にしたい」そんな想いがある方には、ちさとさんのデザインを心からおすすめします。
>>ちさとさんのプロフィールはこちら
ショップカード以外なら手書きのサンキューカードもおすすめ
ショップカード以外に用意したい方は、サンキューカードもおすすめです。購入者の心に響くのは“感謝”の気持ちです。サンキューカードの効果的な使い方を紹介します。



手書きの一言を添えるだけで、相手との距離がぐっと縮まります。
手書きメッセージで満足度アップ
サンキューカードは、商品を購入してくれた顧客への感謝の気持ちを伝えるための、心のこもったツールです。
手書きのサンキューカードは顧客満足度を大きく高める効果があります。手に取った人が「この人、私のために書いてくれたんだ」と感じるからです。
- 「作家さんから手紙が届いたようで嬉しかった」
- 「気持ちがこもっていて、また買いたくなった」
- 「SNSに写真を載せたくなる!」
デジタル時代だからこそ、アナログな一言が際立ちます。以下のような工夫がポイントです。
- 一文でも良いので相手の名前や購入への感謝を入れる
- 文字数は1~2行でOK
- 手書きが苦手な場合は、定型文+名前だけ手書きでも効果あり
小さな手間が、次の購入へとつながります。サンキューカードは、定型文だけでなく、顧客一人ひとりに合わせたオリジナルのメッセージを心がけましょう。サンキューカードのデザインは、ショップカードと統一感を持たせることで、ブランドイメージを強化できます。



名前を聞く際は「メッセージ書きたいのでお名前伺っても良いですか?」でOKです!
伝わる一言メッセージの書き方と例文集
「何を書けばいいか迷う…」そんな作家さんのために、伝わるメッセージの書き方と例文を紹介します。ポイントは以下の3つです。
- 感謝の気持ちを率直に伝える
- 自分の言葉で短くまとめる
- SNSでのつながりをさりげなく促す
使いやすい一言メッセージ例は以下のとおりです。
- 「〇〇さん、このたびはご購入ありがとうございました。お気に入りになりますように」
- 「1つひとつ心を込めて作っています。また見ていただけたら嬉しいです」
- 「〇〇さん、ご縁に感謝しています。Instagramでも新作紹介していますので、ぜひご覧ください♪」
書き方の工夫ポイントとして、フォントを変えて印刷+最後の名前だけ手書きにすると作業が楽になります。



テンプレ化して、そこに一言加えるとやりやすいです
ハンドメイドのショップカードに関するよくある質問
ハンドメイドのショップカードに関するよくある質問は、以下の5つです。
- Q1. ショップカードって本当に必要?名刺だけじゃダメ?
- Q2. どんなサイズ・紙質が良いの?
- Q3. 印刷は業者?自宅プリンタでも大丈夫?
- Q4. SNSを載せるならどの媒体が良い?
- Q5. 書いたほうがいいけど忘れやすいことは?
Q1. ショップカードって本当に必要?名刺だけじゃダメ?
ショップカードは“作品やブランドの魅力”を伝えるためのツールです。名刺は「自分の連絡先を伝える」道具です。



「作品を見てもらう→覚えてもらう→再び購入してもらう」流れが大切!
その架け橋になるのがショップカード。SNSやオンラインショップの導線を入れることで、次の購入につながるきっかけができます。
Q2. どんなサイズ・紙質が良いの?
一般的なサイズは、91×55mm(名刺サイズ)です。小さめにすると財布やポーチに入れやすくなります。紙質は印象に大きく影響します。紙質と印象については以下のとおりです。
- 厚みのあるマット紙:高級感があり、しっとりした雰囲気
- ナチュラル系クラフト紙:手づくりの温かさが伝わる
- 光沢紙(コート紙):カラーが映えて、写真がきれいに見える
ターゲットに合わせて、作品の世界観に合う素材を選びましょう。見た瞬間の“感触”も大切なポイントです。
Q3. 印刷は業者?自宅プリンタでも大丈夫?
印刷方法には、それぞれメリットがあります。以下の比較表を参考にしてみてください。
業者印刷のメリット | 自宅プリンタのメリット |
---|---|
色味が美しく、印象的に仕上がる | 少量でも気軽に印刷できる |
用紙の種類が豊富で、デザインの幅が広がる | すぐ修正・再印刷ができる |
大量印刷すると1枚あたりのコストが下がりやすい | 初期コストを抑えたいときにぴったり |
ブランドの完成度を求めるなら業者、柔軟に試したいなら自宅というイメージです。
Q4. SNSを載せるならどの媒体がいい?
今のハンドメイドは、Instagramが最も相性が良いSNSです。作品の写真が映えるため、フォロワーとのつながりも深まりやすいです。
- minneやBASEの作家ページ:販売ページにすぐ誘導可能
- X(旧Twitter):リアルな人柄が伝わりやすく、交流向き
- LINE公式アカウント:リピーターとの個別連絡に便利
ショップカードには、最も更新しているSNSを1〜2個に絞って掲載すると効果的です。



複数ショップの運営は、大変なだけでなくお客様を迷わせます
まとめ:ショップカードを活用して、ファンを増やそう
ショップカードは、ハンドメイド作家にとって、作品の魅力を伝え、顧客とのつながりを深めるための強力なツールです。デザインや記載する情報、配布方法などを工夫することで、ショップカードの効果を最大限に引き出せます。
効果的なショップカードを作る方法は以下のとおりです。
- ショップカードに必要事項を記載する
- Canvaを活用する
- クラウドソーシングサイトで依頼する
- プロのデザイナーに依頼する
ショップカードを作成する際は、ブランドイメージを明確にし、ターゲット層に合わせたデザインを心がけてください。ショップカードを賢く活用して、あなたの作品をより多くの人に届けましょう。
以下の記事では、ハンドメイド作家として活動する際に「資格は本当に必要なのか?」という疑問について、詳しく解説しています。これから活動を始める方や、資格取得を迷っている方はぜひ参考にしてください。
>>ハンドメイド資格は本当にいらない?資格なしでも活躍できる?