- 「初めてマルシェに出るけれど、何を準備すればいいかわからない」
- 「商品は作ったけれど、当日の会計や接客を考えると不安」
ハンドメイドイベントやPOP-UP出店は、作品を直接見てもらえる大切な機会です。ただし、当日は作品を並べるだけではなく、搬入、ディスプレイ、会計、接客、在庫補充、ショップカード、イベント後のフォローまで、細かな判断が続きます。
この記事では、ハンドメイドイベント出店前に確認したい準備リストを、持ち物、什器、決済、接客、告知、イベント後フォローまで整理します。初出店の方も、何度か出店しているけれど毎回バタバタしてしまう方も、次のイベント準備の参考にしてください。
- ハンドメイドイベント出店前に確認する基本情報
- 当日必要な持ち物と、忘れやすい備品
- 作品、在庫、価格タグ、ディスプレイの準備
- 現金決済とキャッシュレス決済の整え方
- 押し売りに見えにくい接客と声かけの考え方
- イベント後にリピーターへつなげる導線
ハンドメイドイベント準備は持ち物だけで終わらせない
イベント準備というと、まず「テーブルクロス」「什器」「釣銭」「袋」などの持ち物を思い浮かべる方が多いと思います。
もちろん持ち物は大切です。けれど、イベントで慌てる原因は、忘れ物だけではありません。
- ブースサイズを確認しておらず、什器が置ききれない
- 価格タグが足りず、当日その場で手書きする
- 決済方法が現金だけで、お客様を逃してしまう
- 声をかけるタイミングがわからず、ずっと黙ってしまう
- ショップカードがなく、イベント後につながれない
- 出店場所と作品の価格帯が合っていない
こうした不安は、イベント前に「当日何をするか」まで分解しておくと減らせます。
ハンドメイドイベントの準備は、持ち物リストを埋めることだけではありません。作品を見つけてもらい、安心して選んでもらい、購入後も思い出してもらうための流れを作ることです。
出店前に確認する基本情報
まずは、主催者から届いている募集要項や出店案内を確認しましょう。見落としやすいのは、当日の持ち物よりも「条件」です。
条件を確認せずに準備を進めると、什器の高さ、電源、決済端末、搬入時間などで当日困ることがあります。
| 確認項目 | 見るポイント | メモ |
|---|---|---|
| 開催日時 | 集合時間、販売時間、撤収時間 | 販売開始前にディスプレイを完成させる |
| 搬入方法 | 車、台車、徒歩搬入、エレベーター | 荷物量と移動距離を想定する |
| ブースサイズ | 幅、奥行き、テーブル有無 | 什器を置ける量を決める |
| 電源 | 使用可否、申請有無 | 決済端末や照明が必要なら確認 |
| 雨天対応 | 屋外開催、テント、風対策 | 紙物や軽い什器は濡れ・風に弱い |
| 禁止事項 | 火気、音、撮影、什器高さ | ルール違反にならないよう確認 |
| 支払い方法 | 現金、QR、カード、電子マネー | お客様に案内しやすくする |
| 連絡先 | 主催者、緊急連絡、出店者受付 | 当日すぐ見られる場所に保存 |
出店案内は、スマホで見られる状態にするだけでなく、重要な箇所をスクリーンショットしておくと安心です。会場で通信が不安定なこともあります。
ハンドメイドイベントの持ち物チェックリスト
次に、当日の持ち物をカテゴリごとに整理します。
「とりあえず全部持っていく」と荷物が増えすぎます。初出店のうちは、商品、会計、ディスプレイ、接客、トラブル対応の5つに分けて考えると準備しやすくなります。
| カテゴリ | 持ち物 | 忘れると困ること |
|---|---|---|
| 商品 | 作品、予備在庫、サンプル、修理用パーツ | 売れ筋が足りない、破損時に対応できない |
| 表示 | 価格タグ、POP、ショップ名カード、注意書き | 価格や素材を毎回口頭説明することになる |
| 会計 | 釣銭、コインケース、電卓、決済端末、売上メモ | 会計に時間がかかる |
| 梱包 | 紙袋、OPP袋、台紙、緩衝材、シール | 購入後の印象が弱くなる |
| ディスプレイ | テーブルクロス、什器、鏡、トレー、ライト | 作品が見えにくい |
| 接客 | 名札、試着用ミラー、アルコールシート | 試着や相談に対応しにくい |
| 事務 | 出店案内、領収書、筆記用具、マスキングテープ | 当日の修正や記録ができない |
| 予備 | モバイルバッテリー、延長コード、ハサミ、クリップ | 小さなトラブルで止まる |
おすすめは、イベント用の箱やバッグを1つ作っておくことです。毎回ゼロから準備するのではなく、「イベント基本セット」としてまとめておくと、出店前の負担がかなり減ります。
作品と在庫の準備
作品準備では、ただ数を増やすよりも、当日選びやすい状態にすることが大切です。
イベントでは、お客様が短い時間で判断します。作品名、価格、素材、サイズ、金具変更の可否、注意点がわかりにくいと、気になっていても声をかけにくくなります。
準備しておきたいものは次のとおりです。
- 価格タグ
- 作品名またはシリーズ名
- 素材やサイズのメモ
- 金属アレルギー対応などの注意書き
- 在庫数のメモ
- 売れた商品を記録する欄
- 補充用の予備在庫
在庫は、全部を並べる必要はありません。テーブルに置ききれないほど並べると、作品の魅力が伝わりにくくなります。売れ筋、見せたい新作、価格帯の入り口になる商品、ギフト向け商品など、役割を分けて持っていくと選ばれやすくなります。
価格設定が不安な場合は、イベント前に「原価」「出展料」「交通費」「梱包費」「決済手数料」を含めて見直しておきましょう。イベントは売れた時の手応えが大きい一方で、準備費用もかかります。
売れているのに利益が残らない状態にならないよう、事前に計算しておくことが大切です。
ディスプレイと什器の準備
ディスプレイは、作品の世界観を伝えるだけでなく、お客様が見やすく、手に取りやすくするための準備です。初出店では見た目を作り込みすぎるよりも、次の3つを優先しましょう。
- 遠くから何を売っているかわかる
- 近づいた時に価格と素材がわかる
- 手に取って戻しやすい
テーブルの上が平面だけだと、奥の商品が見えにくくなります。小さな棚、トレー、布、箱などで高さを出すと、作品に目が留まりやすくなります。
ただし、屋外イベントでは風対策も必要です。軽いPOP、紙のショップカード、薄い布、倒れやすい什器は、クリップや重しで固定しておきましょう。
鏡が必要なアクセサリー、サイズ確認が必要な布小物、香りや質感を確かめる商品など、ジャンルによって必要な見せ方は変わります。自分の商品を買う人が、どんな情報を見たいかを考えてディスプレイを作ると、接客もしやすくなります。
決済とお金まわりの準備
イベント当日は、会計で慌てない準備も必要です。現金決済だけで対応する場合も、釣銭、売上メモ、袋詰めの流れを決めておきましょう。特に小銭は、最初の数人で不足することがあります。
キャッシュレス決済を使う場合は、次の項目を前日までに確認します。
- 決済端末やスマホの充電
- アプリのログイン状態
- 通信環境
- 決済ブランドやQR決済の対応範囲
- 手数料と入金サイクル
- キャンセル・決済ミス時の連絡方法
- お客様へ見せる決済方法の案内
キャッシュレス決済を入れる目的は、「売上を上げる魔法」ではありません。現金を持っていないお客様や、カードで払いたいお客様が安心して買える状態を作ることです。
とも先生決済は売上を無理に増やす道具ではなく、買いたい気持ちを止めないための準備です。
イベント販売でSquareの導入や使い方を確認したい方は、以下の記事も参考にしてください。
>>Square(スクエア)決済はハンドメイド作家に必要?導入判断と使い方・手数料まとめ
決済方法を比較してから決めたい方は、キャッシュレス決済の総論記事も確認しておくと安心です。
>>ハンドメイドイベント向けキャッシュレス決済|導入で売上アップできる理由
接客と声かけの準備
イベントで緊張しやすいのが接客です。
「何か話しかけなきゃ」と思うほど、言葉が出なくなることがあります。逆に、説明しすぎると押し売りに見えてしまうのでは、と不安になる方もいます。
接客は、強く売り込むことではありません。お客様が安心して見られて、必要な時に質問できて、迷った時に選びやすくなる状態を作ることです。最初の声かけは、短くて大丈夫です。
- 「よかったらお手に取って見てください」
- 「イヤリング変更もできます」
- 「鏡もありますので、気になるものがあれば合わせてみてください」
- 「ギフト用の袋もご用意できます」
お客様が作品をじっと見ている時は、すぐに提案するより、少し待つのも接客です。質問されたら、素材、サイズ、使い方、制作背景など、相手の不安が減る情報を伝えましょう。
SNS告知とショップカードの準備
イベント準備は当日だけでなく、前後の導線も大切です。出店前は、SNSで次の情報を伝えておきましょう。
- イベント名
- 日時
- 会場
- ブース番号
- 持っていく作品
- 支払い方法
- 取り置きやオーダー可否
- 雨天時の対応
投稿は、イベント直前だけではなく、2週間前、1週間前、前日、当日の朝など、何度か分けて出すと見てもらいやすくなります。当日は、ショップカードも重要です。イベントで購入してくれた方、迷って帰った方、後からSNSを見たい方に、次の接点を渡せます。
ショップカードには、ショップ名、Instagram、オンラインショップ、次回販売予定、取り扱い上の注意などを入れておくと便利です。
イベント後の導線づくりに使うショップカードの作り方は、以下の記事で整理しています。
>>【最新版】ハンドメイド作家がショップカードを作るべき理由!記載したい項目も解説
イベント後のお礼投稿、再販案内、次回販売日まで含めて流れを作りたい方は、リピーター化の設計も合わせて見ておくと整理しやすくなります。
出店場所が合っているか見直す
イベント準備を丁寧にしても、出店場所と作品が合っていないと、思うように売れないことがあります。
大きいイベントだから良い、都会だから良い、有名なマルシェだから良い、とは限りません。価格帯、客層、会場の雰囲気、作品ジャンル、接客スタイルによって相性があります。
たとえば、ゆっくり相談しながら選んでもらう作品なら、通行量が多すぎる場所より、会話しやすいイベントの方が合うことがあります。ギフト需要が強い作品なら、季節イベントや百貨店催事の方が見てもらいやすいかもしれません。
イベント後は、売上だけで判断せず、次の項目も振り返りましょう。
- 立ち止まってくれた人は多かったか
- 価格を見て離れる人が多かったか
- どの商品に質問が多かったか
- どんな人が買ってくれたか
- SNSをフォローしてくれた人はいたか
- 次も同じ場所に出たいと思えるか
頑張っているのに売上が伸びない時は、作品や努力不足だけでなく、販売場所との相性を見直すタイミングかもしれません。
イベント販売だけでなく、ネット販売や委託販売も含めて見直したい方は、販売場所ごとの向き不向きも整理しておきましょう。
>>ハンドメイド販売場所の選び方|ネット・イベント・委託の向き不向きを解説
対面、ネット、委託の違いを整理して、自分に合う販売スタイルを考えたい方は、以下の講座も参考になります。
>>Vol.4|売れる場所の選び方〜自分に合う販売場所を知ろう!〜
前日と当日の流れ


最後に、前日と当日の流れを決めておきましょう。前日は、荷物を詰めるだけでなく、「当日どの順番で動くか」まで確認します。
| タイミング | やること |
|---|---|
| 前日 | 商品数、価格タグ、釣銭、決済端末、ショップカードを確認 |
| 出発前 | 充電、天気、交通手段、主催者連絡、搬入時間を確認 |
| 搬入後 | テーブル位置、什器、POP、価格表示、鏡、袋を配置 |
| 販売中 | 売れた商品、在庫、質問された内容をメモ |
| 休憩時 | 乱れたディスプレイを直し、在庫を補充 |
| 撤収時 | 売上、在庫、忘れ物、ゴミ、主催者への挨拶を確認 |
| 帰宅後 | 売上記録、反省点、SNSお礼投稿、次回改善をメモ |
当日は予定通りにいかないこともあります。だからこそ、準備の目的は完璧にすることではなく、焦った時に戻れる基準を作ることです。
よくある失敗
ハンドメイドイベント準備でよくある失敗は、次の5つです。
1つ目は、作品数だけを増やして、価格や説明が追いつかないことです。お客様が選びやすい表示までセットで準備しましょう。
2つ目は、ディスプレイを作り込みすぎて、商品が手に取りにくくなることです。見た目と買いやすさの両方を確認します。
3つ目は、決済準備を後回しにすることです。キャッシュレス決済を使う場合は、当日ではなく事前にテストしておきましょう。
4つ目は、接客をその場の気合いに任せることです。最初の一言、質問された時の答え、迷っている時の見守り方だけでも決めておくと安心です。
5つ目は、イベント後の導線がないことです。購入してくれた方や迷ってくれた方とつながるために、ショップカードやSNS案内を準備しておきましょう。
よくある質問
初めてのハンドメイドイベントでは、作品を何点くらい持っていけばいいですか?
イベント規模、ブースサイズ、作品単価によって変わります。まずはテーブルに無理なく並ぶ量を基準にし、売れ筋や価格帯の違う商品をバランスよく持っていきましょう。並べきれない分は補充用として箱に入れておくと安心です。
現金だけでもイベント出店できますか?
現金だけでも出店できる場合はあります。ただし、現金を持たないお客様もいるため、キャッシュレス決済があると購入しやすくなる場面があります。導入する場合は、手数料、入金、通信環境、端末の充電を確認しましょう。
接客が苦手でもイベント販売はできますか?
できます。接客はたくさん話すことではなく、お客様が安心して見られる空気を作ることです。まずは「よかったらお手に取ってください」「鏡もあります」など、短い声かけから準備しましょう。
ショップカードは必要ですか?
必須ではありませんが、イベント後につながる導線として役立ちます。Instagram、オンラインショップ、次回販売予定、取り扱いの注意などを載せておくと、購入後や検討中のお客様が思い出しやすくなります。
イベント後は何を振り返ればいいですか?
売上だけでなく、立ち止まった人、質問された商品、売れた価格帯、接客で困った場面、フォローにつながった人数を振り返りましょう。次回の出店場所、作品数、ディスプレイ、告知内容を見直す材料になります。
まとめ
ハンドメイドイベントの準備は、持ち物を揃えるだけではありません。
出店条件を確認し、作品と在庫を整え、見やすいディスプレイを作り、会計と接客の流れを決め、イベント後につながる導線まで用意しておくことが大切です。
初めての出店では、完璧を目指さなくて大丈夫です。まずは、忘れ物を減らし、お客様が安心して見られる状態を作りましょう。出店後に振り返り、次回の改善点を1つずつ残していけば、イベント販売は少しずつ自分のブランドに合う形になっていきます。
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