- 「ハンドメイド販売を始めたけれど、開業届って出した方がいいのかな」
- 「副業のままでも必要なのか、扶養や確定申告に影響しないか不安」
とも先生そんな悩みを抱えるハンドメイド作家さんは多いのではないでしょうか。
ハンドメイド販売は、最初は趣味の延長や小さな副業として始める人も多いです。minneやCreema、BASE、イベント販売、委託販売などで少しずつ売上が出てくると、嬉しい反面、「これはもう事業なのかな」「税務署に何か出す必要があるのかな」と不安になることがあります。
開業届は、ハンドメイド作家として活動を長く続けたい人にとって、お金の管理や確定申告準備を整えるきっかけになります。この記事では、ハンドメイド作家が開業届を考えるタイミング、提出前に確認したいこと、準備しておきたいお金まわり、開業届後に整えることを、作家活動の実務目線で解説します。
- ハンドメイド作家にとっての開業届の意味
- 開業届を考え始めるタイミング
- 提出前に確認したい扶養・副業・確定申告の注意点
- 開業届を出す前に整えたい売上・経費管理
- 開業届後に必要になるお金まわりの準備
ハンドメイド作家にとって開業届とは
開業届は、正式には「個人事業の開業・廃業等届出書」と呼ばれる書類です。個人として事業を始めたことを税務署へ届け出るためのものです。国税庁の案内では、開業届は「新たに事業を開始したとき」などの手続きとされています。対象者は、新たに事業所得、不動産所得または山林所得を生ずべき事業を開始した方です。
ハンドメイド作家の場合、アクセサリー、布小物、キャンドル、イラスト雑貨などを継続的に販売し、売上や利益を得ていく活動が「事業」として見られるかどうかが関係します。ただし、「1個売れたら必ず開業届」「少しでも副業収入があれば必ず開業届」と単純に決められるものではありません。
趣味の範囲なのか、継続的な事業なのか、利益の状況、販売頻度、今後の活動方針などによって判断が変わります。だからこそ、この記事では「全員すぐ出しましょう」とは言いません。まずは自分の活動が、どの段階にあるのかを整理していきましょう。
開業届を考え始めるタイミング
ハンドメイド作家が開業届を考え始めるタイミングは、売上金額だけではありません。もちろん、売上や利益が増えてきた時はひとつのきっかけです。ただ、開業届は「いくらから」という金額だけで判断するより、作家活動を事業として続ける意思があるか、お金の管理を分ける必要が出てきたかを見る方が現実的です。
次のような状態になってきたら、開業届を含めて事業化の準備を考え始めてもよいでしょう。
- 定期的に作品を販売している
- イベント、委託販売、オンライン販売など販売場所が増えてきた
- 仕入れ、梱包資材、出展料、決済手数料など経費が増えてきた
- 売上と家計のお金が混ざって管理しにくくなっている
- 確定申告が必要か不安になってきた
- 屋号を使って活動したい
- 副業から本業化を考え始めている
ハンドメイド大学では、作家活動を続けるためには「作品を売る」だけでなく、「お金の流れを見える化する」ことも大切だと考えています。売上が出ているのに、仕入れや出展料、手数料、送料を引いた利益が見えていないと、続けるほど不安になります。
開業届を出すかどうかを考える前に、まずは売上、経費、利益を分けて見られる状態にしておきましょう。



正直、開業届は自分への気合い入れでもあります!開業届を出すことで不都合は基本ありません。
※失業保険を利用したい場合は、事前に確認しておきましょう。
開業届の提出時期は公式情報を確認する
開業届の提出時期については、ネット上の記事によって表現が違うことがあります。検索結果にも、古い情報や体験談が混ざります。国税庁の案内(2026年7月5日確認)では、提出時期は「事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限まで」とされています。提出期限が土・日曜日・祝日等に当たる場合は、その翌日が期限とされています。
ここは提出前にも公式ページで確認したい部分です。税務の手続きは変更されることがあり、古い記事の情報をそのまま使うとズレる可能性があります。



税務の期限や条件は、古い体験談だけで判断しないでください!公式サイトの情報は確認しましょう。
開業届の提出方法としては、国税庁の案内ではe-Taxによる提出、書面で作成して持参または送付する方法が案内されています。
開業届を出す前に確認したい注意点
開業届を出す前に、次の点は必ず確認しておきましょう。
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 扶養 | 配偶者や家族の扶養、社会保険への影響がないか |
| 勤務先の副業規定 | 会社員の場合、副業ルールや申告ルールに触れないか |
| 確定申告 | 売上・経費・所得の記録ができているか |
| 青色申告 | 青色申告をしたい場合、別途申請が必要になるか |
| 屋号 | 作家名やブランド名を屋号として使うか |
| 事業用口座・カード | 家計と事業のお金を分けられるか |
特に、扶養や社会保険、会社の副業規定は、開業届だけで判断できるものではありません。収入、所得、勤務先のルール、家族の加入状況によって変わります。不安な場合は、税務署、税理士、勤務先の担当部署などに確認しましょう。



開業届は「出せば安心」ではなく、「事業として管理する入口」です。出す前に、売上・経費・家計との分け方を整えておくと、その後がかなり楽になります。
開業届を出す前に整えたい売上・経費管理
開業届を出すかどうかを考える段階で、最初に整えたいのは売上と経費の記録です。
ハンドメイド作家は、材料費だけでなく、細かい支出が多くなりがちです。パーツ、金具、梱包資材、台紙、ショップカード、イベント出展料、交通費、決済手数料、販売サイト手数料、撮影小物、什器など、積み重なると金額が大きくなります。
次のように、最低限の記録を分けておきましょう。
| 記録するもの | 例 |
|---|---|
| 売上 | オンライン販売、イベント販売、委託販売、POP-UP販売 |
| 材料費 | パーツ、布、金具、資材、工具 |
| 販売経費 | 出展料、販売手数料、決済手数料、送料 |
| 宣伝・導線 | ショップカード、撮影小物、SNS広告、チラシ |
| 入金日 | 販売サイト、決済サービス、委託先からの入金日 |
売上と経費が見えるようになると、開業届を出すかどうかだけでなく、作家活動を続けられる価格になっているか、どの販売場所が利益につながっているかも判断しやすくなります。日々の管理を整える場合は、関連記事も参考になります。
>>【無料テンプレ配布】ハンドメイド作家の売上管理スプレッドシート|仕入れ・在庫も管理
事業用のお金を分けると確定申告前に楽になる
開業届を考える段階では、事業用のお金と家計のお金を分けることも大切です。プライベートのカードで材料を買い、家計用の口座に売上が入り、現金でイベント出展料を払っていると、後から整理するのが大変になります。
作家活動を事業として続けたいなら、次のように分けておくと管理しやすくなります。
- 売上が入る口座を決める
- 仕入れや経費の支払いに使うカードを決める
- 現金支払いはメモや領収書を残す
- 販売サイトや決済サービスの入金日を記録する
- 月に1回、売上・経費・利益を確認する



最初から完璧な帳簿を目指さなくて大丈夫です!まずは売上の入口と経費の出口を分けるところから始めましょう。
事業用カードを検討する場合は、以下の記事も合わせて読むと、家計と事業のお金を分ける考え方が整理しやすくなります。
>>ハンドメイド作家必見!クレジットカードのおすすめや選び方、活用法まで
確定申告の基本を先に確認したい方は、以下の記事も参考になります。
>>ハンドメイド作家の確定申告は必要?いくらから?仕訳の具体例や申告方法を解説
開業届の出し方とマネーフォワード クラウド開業届
開業届は、国税庁の案内に沿って、e-Taxで提出する方法や、書面で作成して持参・送付する方法があります。ただ、初めて開業届を出す人にとっては、「どの項目に何を書けばいいのか」「屋号はどうするのか」「職業や事業の概要をどう書くのか」で手が止まりやすいです。
書類作成で迷いやすい方は、マネーフォワード クラウド開業届のような開業届作成サービスを使う方法もあります。※機能、対応範囲、料金、提出方法は変わる場合があるため、利用前に公式ページで最新情報を確認してください。
マネーフォワード クラウド開業届は、個人事業主として始める準備を進めたい人向けの導線として相性があります。作家名や屋号、事業内容、提出方法を整理しながら進められるため、白紙の書類を前に止まってしまう人には検討しやすい選択肢です。
ただし、サービスを使えば税務判断がすべて解決するわけではありません。提出要否、扶養、社会保険、会社の副業規定、青色申告の選択などは、自分の状況に合わせて確認しましょう。
入力項目を整理しながら進めたい方は、現在の機能と提出方法を公式ページで確認してから使いましょう。



ツールは書類作成を楽にする道具です!判断に迷うところは、税務署や専門家に確認して進めましょう。
開業届を出した後に整えたいこと
開業届を出した後は、作品づくりだけでなく、事業として続けるための管理を整えていきましょう。特に大切なのは、次の5つです。
- 売上と経費を毎月確認する
- レシートや領収書を保管する
- 販売場所ごとの利益を見える化する
- 確定申告に向けて記録をためる
- 事業用のお金と家計のお金を混ぜない
確定申告準備まで考える場合は、マネーフォワード クラウド確定申告のような会計ソフトを使う選択肢もあります。開業届はゴールではなく、事業として続けるための入口です。届出を出した後こそ、売上、経費、利益、販売場所、リピーター導線を見直していきましょう。



開業届を出した後が本番です!毎月の数字を見る習慣を作ると、作家活動を続ける力になります。
ハンドメイド販売を商売として整える考え方は、以下の記事でも整理しています。
>>【有料級】売れる売れないハンドメイド作家|稼げるマインド・商売15の基本
本業化を考えるなら開業届だけでなく売上設計も必要
副業から本業化を目指す場合、開業届は大切な手続きのひとつです。ただし、開業届を出しただけで売上が安定するわけではありません。商品設計、価格設定、販売場所、Instagram導線、リピーター化、接客、売上管理がつながって、はじめて事業として続けやすくなります。
開業届を考える段階まで来た人は、「自分はどの販売場所で売上を作るのか」「どの商品を定番にするのか」「どのくらいの利益が必要なのか」も合わせて考えておきましょう。
利益が残る価格の考え方を整理したい方は、以下の記事も合わせて確認しておきましょう。
>>ハンドメイドの価格設定はどう決める?原価・利益・続けられる値段の考え方



本業化は勢いだけで決めないことが大切です!売上ではなく利益で見て、続けられる形を作りましょう。
ayakaの講座へすぐ進む前に日々の発信を見たい方は、「売れるを教える」ayakaのInstagramで、ハンドメイド作家向けの発信を確認してみるのもよいでしょう。
よくある質問
ハンドメイド販売はいくらから開業届が必要ですか?
開業届は単純に「いくらから」とだけ決められるものではありません。事業として継続して行っているか、所得の種類、販売頻度、今後の活動方針などが関係します。金額だけで判断せず、税務署や税理士にも確認しましょう。
趣味で少し売れただけでも開業届は必要ですか?
趣味の範囲で一時的に売れただけなのか、継続的に販売して事業として行っているのかで考え方が変わります。少額でも記録は残しておき、継続販売になってきたら開業届や確定申告の準備を確認しましょう。
開業届を出すと扶養から外れますか?
扶養や社会保険は、開業届だけで一律に決まるものではありません。所得、収入、家族の勤務先や加入制度によって扱いが変わることがあります。不安な場合は、家族の勤務先、健康保険組合、税理士などに確認してください。
開業届を出したら青色申告になりますか?
開業届を出すだけで自動的に青色申告になるわけではありません。青色申告をしたい場合は、別途「青色申告承認申請書」などの確認が必要です。提出期限や条件は公式情報で確認してください。
屋号は必ず決めないといけませんか?
屋号は作家名やブランド名を事業名として使いたい場合に考える項目です。必ずしも凝った名前にする必要はありませんが、販売サイト、ショップカード、請求書、口座名義などとの整合性を考えて決めると管理しやすくなります。
まとめ
ハンドメイド作家にとって、開業届は「事業として活動を始める」ための大切な手続きです。ただし、全員が同じタイミングで出せばよいものではありません。趣味なのか事業なのか、継続的に販売しているのか、売上と経費を管理できているのか、扶養や副業規定に影響がないかを確認する必要があります。
まずは、売上、経費、利益を見える化し、家計と事業のお金を分けるところから始めましょう。そのうえで、個人事業主として活動する準備を進めたい方は、マネーフォワード クラウド開業届のようなサービスを使って、必要な項目を整理しながら進めるのも選択肢です。
開業届はゴールではなく、作家活動を長く続けるための入口です。作品づくりに集中できるように、お金と手続きの土台を少しずつ整えていきましょう。
Fixed Cost Check
1分で分かる!固定費削減 簡易診断
「ハンドメイドを本業にしたい。でも、お金の不安があって踏み出せない」そんな方へ。固定費を見直すことで、毎月の出費を減らし、本業化に向けた現実的な余裕をつくることができます。
